2016-09-09から1日間の記事一覧

32 (F・I)兄弟の家

朝ごはんの前。一番のお茶を仏壇に供えて浪子、手をあわせます。浪子が立つと今度は泰助と正雄、並んで座って手をあわせる。

31 谷川

泰助が駆け戻るとベンがいない。川の中ほどに浮かび上がるベンの頭。流された竿を拾って泳ぎ始める。急いで服を脱いで水に入る二人。 岸に残った草鞋と靴二足。(F・O)

30 茂み

泰助がからだを揺すっていると、ざぶんという音。

29 (D・I)谷川

泰助と正雄が釣りをしている。すっかり元気になったベンが草鞋【わらじ】をはいて見ている。泰助、竿を置いて立ち上がると、 泰助「しょん[べん]」 と一言、言って、茂みに入っていく。 ベン、不思議そうに泰助の後ろ姿を見ている。 みんみん蝉が一匹だけ…

28 兄弟の家

夜。正雄と泰助が仔犬とじゃれている。すっかり元気になった仔犬。きゃんきゃん走り回っている。洗い物をしている浪子、 浪子「ちょっとは本でも読みなさい。孝【たか】ちゃんみたいに」 二人、全然聞いていません。キャンキャン走り回る仔犬。(D・O)

27 畑

めずらしく兄弟が働いている。雑草を二人で抜いていく。浪子は鍬【くわ】を使っている。 ごろじいが桶を運んでやってくる。 正雄「ごろじいねぇ、アメリカ語知らんの」 ごろじい「さぁてのぉ、昔はちぃとはわかりよったんじゃが……」 正雄「三、九、て知らん…

26 ほら穴

こちらもベン一人。機械(実は無線機です)の調子を見ている。ギギーシャーピピーガガガ。ため息をつくベン。

25 兄弟の家

今日は誰もいない、と思えば土間の隅でくんくん啼き声。仔犬が木箱から乗り出してあたりを見渡している。(WIPE)