67 良介の家

良介とその弟、俊夫が夢中でごろじいの作った握り飯を食っている。それをながめている四人。

徹「なんや、あてがはずれたなぁ。おおかた一【ひと】月も白い飯、食うとらんのじゃと」

孝「臨時収入があって助かったね」

徹「あんまり急いで食うなよ、つっかえるぞ。……腹一杯食うたら道案内してもらうけんな」

良介と俊夫、口をふくらませたまま顔を見合わせる。