77 共同壕の中

徹が人ごみをかきわけて出て行こうとする。

婦人二「どこへ行くんぞな。まだ警報は止んどらんのぞな」

徹「いとこがおらんのや。一緒に居【お】ったいとこが居らんのや」

婦人一「組長さんが見回って他【ほか】の壕へ入れとるはずじゃ、今日あたり、ちぃと爆弾、落としていくかも知れんけん、じーっとしとおきや」

徹、かまわず、入り口にいた泰助を引っ張って、

徹「こらちょっとおかしいけ、来て!」

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