読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

84 町――焼けこげた家々

脚本3・9

すっかり暗くなっている。あちこちでまだくすぶっている。消火の■■■■■■■ができている。泰助と孝と二郎と正雄、路地のところまでやって来る。真っ黒に焦げた荷と荷車。一同、一瞬、立ちすくむが、泰助は燃えかすを引っかき回し始める。徹は壕から壕へと良介と俊夫を探し回っている。

泰助「ほら、箱がない。鉄の機械が燃えてしもたりせんもんな」

とポケットをかき回してさきほどの紙切れを取り出す。まだ燃えている火のあかりでそれを見る。孝がそれをのぞきこんで、

孝「海、へ逃げるてことやね」

泰助「うん、たぶんそうや」

まだくすぶっている家々。